ほくせつ親子防災部 2019年以前のブログ

「ママに伝わる言葉で」をモットーに、各地で防災活動をしています

茨木市こども会育成者大会

「大人の本気が子どもを守る!命を守る防災講座
大阪北部地震・台風21号を経験して~」

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茨木市社会福祉協議会
災害ボランティアセンター
佐村河内 力さんと登壇させていただきました。

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佐村河内さんは地震翌日に立ち上がった災害ボランティアセンターの現場責任者として活躍されました。
そして今現在も、被災された方の生活再建に奔走中です。

佐村河内さんは常々、

『福祉という言葉を使わなくても、当たり前に人と人が助け合える茨木にしたいです』

そうおっしゃっています。そして、実際に行動に移されています。

今回の災害は、すぐに生活再建できた人と、そうでない人に分かれました。

一見、まちは綺麗に見えますが、ブルーシートがかけられた家がまだ沢山あります。

11月27日 NHKクローズアップ現代
復旧できない… 災害多発時代 あの被災地は今

そんなお宅を技術系プロボノ(各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般)茨木ベースの皆さんが、
今も1軒1軒丁寧に訪問して、助けてくださっています。

災害救援レスキューアシスト

なんとこの日は、はるな愛さんが茨木ベースに激励に来てくださっていました。

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※写真は災害救援レスキューアシストFBページより※

佐村河内さんのお話で、心が痛かったエピソードがあります。

「屋根瓦が破損すると、そこから雨漏りがして、カビが生えてきます。

室内にカビが生えると健康に支障をきたすので、屋根の修理やブルーシート貼りが必要になります。
それをプロボノさんがずっとやってくれています。

ある日、被害のない隣家から『作業の音がうるさい』と苦情が来たことがありました。

それも直接言われたのではなく、市役所に苦情の電話をされて、市役所から連絡がありました。

とてもとても悲しかったです。

他にも、隣家からはしごをかけた方が早いお宅があって、お願いにあがったら、断られたこともありました。

困った時はお互い様のはずが、そうではない現状がとても悲しかったです」

次の災害が起こるまでに「困った時はお互い様」の風土をつくるのが、
茨木市の次の課題だと感じました。

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西日本豪雨の後、国民向けにメッセージが出されました。

・行政が一人ひとりの状況に応じた避難情報を出すことは不可能です。
自然の脅威が間近に迫っているとき、行政が一人ひとりを助けに行くことはできません。

・行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください。

・避難するかしないか、最後は「あなた」の判断です。皆さんの命は皆さん自身で守ってください。

そして、茨木市でも命を守るために、
避難場所は一人ひとりが各自で判断してください、という方針になりました。

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安易に近くの「避難所」「避難場所」に逃げればいいわけではありません。

大雨が降っている時に川の近くの避難所や、がけ崩れの恐れがある地域に逃げたら助かる命も助かりません。
災害の種類によって、避難場所が変わります。

おススメアプリ
Yahoo! 防災速報

避難所マップ【全ての災害】で検索。

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【洪水】で検索したら、一気に避難所の数が減ります。

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子どもに伝える時は「小学校に逃げる」ではなく、
災害の種類によって逃げる場所が変わることを伝えてください。

河川氾濫が予想されている地域の避難所は、
使える階が限定されているのでご注意ください。

茨木市 洪水・内水ハザードマップより 一例

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そして、命を守るために「なぜ、行動をするのか」を、
子どもたちにしっかりと理由まで伝えてください。

典型的なのが、プールのブロック塀です。

茨木中からあっという間にプールのブロック塀だけが撤去されましたが、
その他の危ないブロック塀は、通学路に未だそのまま残されています。

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木の根っこで割れている個所も。

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「何のために」という目的がないままプールのブロック塀だけが撤去されたので、
子どもの命が更に危険に晒されているという、情けない現状。

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これらを留めてあるのは、さびた針金です。

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今、地震や突風が起こったら?
まるで竹やりのような凶器が子どもたちの頭上に落ちてきます。

この状況はいつ改善されるのか?
「目途が立っていない」とのことです。

前述した国からのメッセージにもありました。

行政は万能ではありません。
皆さんの命を行政に委ねないでください。

自分と子どもの命を他人にゆだねないでください。

備えるのは当たり前です。
一日一つでいいから、何か行動に移して、
「備え」以上の「構え」をつくってください。

全ての命が守られることを心から願っています。