ほくせつ親子防災部 2019年以前のブログ

「ママに伝わる言葉で」をモットーに、各地で防災活動をしています

快復応援企画【子どもを預けてゆっくりしてきて!@茨木市】2018年6月30日

大阪北部地震を受けて茨木市はいろいろな場所で被害がありました。
ガスの復旧は1週間ほどかかりました。

幸い、電気と水道は被害が少なかったのですが、
お風呂をガスに頼っている家庭はもらい風呂・自衛隊仮設風呂・お風呂を開放してくださった施設…等々へ入りに行くことになりました。

近隣都市は大した被害がなく通常通りに動いていたので、
多くの方が仕事は通常通りに行くことを求められました。

しかし、茨木市は災害対応に追われていたので、
学校や公共施設が通常通りには動かず、
「子どもを誰に預けよう」「余震が来たらどうしよう」という不安とともに過ごす1週間でした。

1週間が過ぎて出てきたママたちの「あるある」が、

「家の片付けが終わってないのに気力がまったくわかない」
「やらなければいけない事が沢山あるのに、動く気持ちになれない」

でした。

そこで事務所を9時~19時開放して、
「子どもを預けてゆっくりしてきて!」企画を開催しました。

片付けはもちろんのこと、ゆっくりとお茶するのもよし、趣味に没頭するのもよし、心と身体を癒してください…という企画です。

やってみていろんな課題が見えました。

まず、FBで情報を出した時に、

「家の片付けは子どもがいたら出来ないけれど、
こんな時に子どもを預けるなんて!と責められると思っていました。
そう言ってもらえて安心しました」

「自分は仕事をしていないから、甘えてはいけないと思っていました」

等、「みんな大変な状態なんだから甘えてはいけない」という意識がママたちに強く働いていたことです。

そして実際にやってみると、子どもたち以上に、
ママたちの気持ちが潰れていたことがわかりました。

感想を一部引用させていただきます。

子どもたちを預けてから、掃除をする前に無性に涙が溢れて。

なんの涙かわからなかったんだけど「ああ、私、泣きたかったんだなあ〜」と。

落ち着いてから掃除機をかけたり、黙々とその作業のことだけ集中して行い、途中からは感謝の涙が溢れ、気持ちがあっちいったりこっちいったりと忙しかったです。

地震後はなんのために生きているんだろう…という気持ちと
生きたい…という気持ちが交差し、やり場のない感情に闇雲に振り回され。

全くなにもする気も起こらず。
思ってた以上に震災でショックを受けていたんだなあ。と

今日、一旦気持ちをリセットさせてもらいました。

無理して気持ちをあげる必要もないで〜。と、言ってもらって、ものすごく心が軽くなりました。

その他にも、よくわからない不安がずっと心の奥にあって、みんなと話したら実は自分がとても傷ついていたということに気づいた。「地震、怖かったね」という話を誰かと共有できる事って大切だなぁ…という話も出ました。

子どもたちはひたすら遊んでいましたが…

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事務所は下が焼き鳥屋、上がライブバーのため、
走ってOK!騒いでOK!叫んでOK!

ずっと大声をあげて走り回っていました。

帰り道、ママに

「今日は6月の中で一番楽しかった!泣きそうなくらい楽しかった!」

そう話してくれていたお子さんも。

他にも「誰かがいてるはずだから、自分が癒されたくて来ました」と、駆け込んでくれたママも数名いました。

地震の後、ママが癒される場所が必要な事が、よくわかりました。

今回は我が家も大変な状態だったので、

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※対策をしていなかった書類置き場に使っていた部屋。
地震対策をしていた部屋は被害なしでした※

初動で出遅れてしまいましたが、
もし同じような事が今後起こった時はすぐに、
「子どもとママが集まれる場所を開放しよう!」と決めました。

今回「仕事に来るように」と言われたママ&パパがとても多かったです。
電車が不通、余震が来ている状態にもかかわらず、欠勤扱いにならない方もいました。

「他の社員はタクシーや徒歩で来た。来なかったのはあなただけ」と嫌味を言われた人も中にはいました…。

結果「不安を口に出してはいけない」という空気が、茨木のママ&パパの間に生まれていました。

不安は吐き出さないと心にたまる一方です。そして心身に不調をきたします。

それは子どもにも無意識レベルで伝わります。

たった1日の企画でしたがいろいろな課題が見えました。

地震の時くらい、仕事は休んでいい社会にしましょう。

ママも「怖い」「助けて」と言っていい社会にしましょう。

みんな大変だから我慢をしないといけない…という根性論はなくしましょう。

出来る人が出来る事をやればいいけれど、出来ない時に無理はしなくていいです(*^_^*)

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★追伸

タイミングよく兵庫県のパパから救援物資が届きました!

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さすが、ママが助かる事をよくわかっていらっしゃる!

ガスが通った時に私が真っ先に食べたのが味噌汁でした。
普段食べ慣れている温かい食べ物は、心を元気にしてくれます。

早速、元気のないママたちに「今日の夕ご飯、手抜きしていいよ!」と伝えつつ、「こういう備えをしておけばいざという時、便利だよね!」と伝えさせていただきました(*^_^*)

ありがとうございました!