ほくせつ親子防災部 2019年以前のブログ

「ママに伝わる言葉で」をモットーに、各地で防災活動をしています

被災地のアレルギー対応【ママ&子が特に困ったこと】

7月16日に、茨木市社会福祉協議会×食物アレルギーと共に生きる会(LFA)と、
大阪北部地震西日本豪雨を通して体験した、
「アレルギー」に特化した課題を共有してきました。

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★アレルギー対応粉ミルクがなくて困った。
(乳アレルギーだけではなく大豆アレルギーのお子さんもいらっしゃるので、乳だけ除去されていても飲めない)

★避難所の備蓄は、卵や小麦が使われているものが多く、
何も食べることが出来なかった。
(3日間の備蓄はしていたがなくなり、砂糖など糖分だけで過ごした方も)

★SNSで「助けてください」とメッセージが入っても、
道がなかったり、人命救助の緊急車両が優先で物資を送ることが出来なかった。

★どこに問い合わせればアレルギー対応に関する情報が入るのかわからなかった。
今後、窓口の一本化が必要。

★アレルギー対応の物資が拠点に届いても、
他の物資に紛れて手元に届かなかった。
仕分ける人手もないのでどうしようもなかった。

★古着をいただけるだけでも有難いけれど、
アトピーがあって素材が合わずに症状が悪化した。
肌を洗いたくても水が出ない。
井戸水で洗ったら更に悪化した。

★自宅避難をしている人に情報が届かなかった。

★「アレルギーの会」がない自治体は、当事者が声をあげることすら出来なかった。

三原市広島市はアレルギー対応の発信をしていたが、
支援物資を外部からどう送ればよいかわからなかった。
(今は改善されているかもしれません)

★そもそも社会福祉協議会(災害ボランティアセンターの窓口)の存在を知らない。

★避難所の受付でアレルギーの有無を聞いてもらえていたら、
行政も動きやすかった。

★白米のアルファ化米以外はアレルギー物質が入っているため、
子どもが便秘になり眠れなくなった。

★コンビニ・スーパーが復旧してもアレルギー対応食は入ってこない。

★アレルギー物質がついた食器が混ざるとショックを起こすので、
使い捨ての食器でないと食べることが出来ない。

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ざっと相談が来た内容だけでもこれだけありました。
(模造紙に、出た話題をそのまま書いたので、
誤字・表現のつたない点はご容赦ください)

これらを踏まえて今後、社協と民間での連携づくり、
アレルギー対応の窓口を一本化する仕組みづくり、
備蓄に対する啓発活動…等々、
「いざ!」という時のために動けることが見えてきました。

今もまだ西日本豪雨の影響で困っていらっしゃる方がいてます。

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この発信をして3日後の7月19日。

声なき声を届けるために、
ジャーナリストの関口 威人さんが現地に入ってくださいました。
豪雨被災地「アレルギー患者」が直面する危機命にも関わることだが後回しにされている

折しも厚生労働省が『アレルギー食に関しての要請は上がってきていないとのことであった』と発表した日です。

【アレルギー疾患への対応状況については、
大雨特別警報が出された11府 県(岐阜県京都府兵庫県鳥取県岡山県広島県愛媛県、高知 県、福岡県、佐賀県長崎県)の担当部局に対し、
避難所などにおける アレルギー食の不足などの要請が、
各市区町村から来ていないかどうか について確認し、
いずれの府県においても、
アレルギー食に関しての要請は上がってきていないとのことであった】

実態は「困っている方が声をあげる場所がわからなかった」です。

平成30年7月豪雨による被害状況等について
第33報23ページ目です。

自治体で今後「顔と顔が見える関係性づくり」をやっていく必要性を改めて感じました。

早速仲間が、対応の早かった広島県三原市までアレルギー対応物資を持って支援に向かったので、
今後の参考にさせていただき、実行に移していきます。

アレルギーの困りごとは表に出にくいので、
みんなで支えていきたいです。